子どもに対する言葉かけ
子どもと日々関わるお母さん、お父さん、
保育、教育関係の方々、
子ども達への言葉かけ、日々模索なさっていることと思います。
私自身も、一保育者として、
日々、前向きに悩み、反省して次に生かしています。
その中で、
感じたり、周りの方々から気づきをいただいたり、子ども達から教えてもらったりしました。
毎日が感謝です。
さて、、、。
「ダメ!」
この言葉は使っていますか??
近年、「褒めて伸ばす」、「叱らない子育て」などが書店でちらついている中で、
「ダメ!」という否定的な言葉を意識的に使わないようにしていらっしゃる方もいるかもしれません。
でも一方で、
やっちゃいけないことも伝えなくちゃいけないし、、、、
怒りたくはないんだけど、、、、、
子どものためだし、、、、
という思いも、きっとあるのではないでしょうか。
では、
否定的な言葉「ダメ!」をいかに減らすか、他に伝え方はないのか、
というところを論点に、話していきたいと思います。
「やっちゃいけない」=やりたい!
そうなんです。
まず念頭に置いていただきたいことは、
子ども達は、
大人達が決めた「してはいけないこと」をすることが大好き
ということ。
だって刺激的なんだもん♡
危ないこと、大好き!!
興味があるところに向かいたい、好奇心の塊なんだもん♡
、、、見てほしいもん。
子ども達の思いの一部を代弁してみました!
もちろん、年齢層によって大きく違いはあります。
場面場面によってケースは大きく違ってきます。
だからこそ、難しいですが、
かける言葉もかわってくるんですね。
「ダメ」が増えていくと、、、、
ダメという言葉は、どんどんたまっていきます。
見えない心の奥の深くに。
小さい頃からの「ダメ」がたくさんストックされてしまうと、
大きくなってからある口癖が出てきます。
「どうせ、ダメだし、、、」
「どうせ、自分なんか、、、、」。
それは、学童期かもしれないし、思春期かもしれない、
はたまた、社会人になってからかもしれない。
自分自身を認められていないから、
周りの何かのせいにしたり、
自分から何もアクションを起こそうとしなかったり、
「自立性」が育ちにくくなる可能性が高くなります。
「ダメ」が少なくなると、、、、
教育学者の汐見稔幸先生が、こんな研究をなさったそうです。
幼稚園や保育園の4,5歳クラスで、自主性が高く自分から何でもチャレンジする子どもをピックアップしてもらい、
その子達が赤ちゃんの頃の生育記録を持ってきてもらいました。
そうすると、ある共通点がありました。
それは、
1歳児の頃に、
かなりおおらかにいたずら行動を許容してもらっていた
ということです。
頭ごなしに否定されると、子どもは自分の「やりたい」という気持ちをどのように処理していいのか分からなくなります。
なるほど!
自然に湧いてくる好奇心を存分に満たされることで、次の行動意欲へとつながっていくようですね。
どうやって「ダメ!」を減らすの?
その具体的な方法を一緒に考えていきましょう。
自分自身、まだまだ未熟なところばかりなので、
まとめながら自分にも言い聞かせていきたいと思います!
一緒によろしくお願いします!!
ダメじゃない環境にする!
ダメと言うのは、事後処理です。
事が起きてその後のアクション。
減らすためには、事前処理が必要不可欠です。
事が起きる前にアクションをすることで未然に防ぐということ。
例えば、
子どもが触れることが好ましくないもの、危険なもの、
見ることが好ましくないもの、口に入れることが好ましくないもの、、、、
等を、
子どもの手の届かないところ、かつ視界に入らないところにしまいます。
部屋の中で走っちゃうときは、
走っても危なくない環境に事前に整えるまたは、
走ってもいい場所に移動する。
(そもそも移動することが厳しいことや、人数的な問題で厳しい場合もあることと思います)
このように、
場面や起こりうる子どもの姿を想定して、
取っ払えるものは取っ払う、
子どもが安全に過ごしやすい環境を整えておくことで、
大人と子どものストレスを軽減させることができるかもしれないですね。
してほしい行動を言う
「走らないで!!」
「走ったらダメ!!」
この言葉には、「走る」という言葉が先についています。
つまり、聞いたときに、まず「走る」という連想がされます。
それを踏まえて有効的なのが、
「歩こうね」
「ぞうさんみたいにゆっくり歩こうね」
等と、してほしい行動を言うということです。
この場合、「走る」という連想はされずに、
「歩く」という言葉が耳に入ってきます。
このように、してほしくない行動ではなく、
してほしい行動を伝えることで、
大人も子どももポジティブに行動を変えることができるかもしれませんね。
できた姿を認める
ダメなことやしてほしくない行動が目立ちがちですが、
「できていること」、「頑張っていること」が
隠れてしまいがちです。
できていることは、
次第に『できて当たり前』となってしまうからです。
大人になると、
自分でご飯を食べることも、
一人で歩いて出かけることも、
当たり前になっていますよね。
そもそも、その”当たり前”って、
大人の基準であったり、誰かの価値観であったりするものです。
大人にとって当たり前であることも、
子どもにとってはとても頑張ったことかもしれない。
だからこそ、
「できていること」「頑張っていること」を
認めることで、子ども達はきっと救われると思います。
「頑張ったね」と伝えるだけできっと大丈夫。届きます!
「頑張ったね!」「できたね!」の言葉かけが増えていく中で、
子ども達は認められている愛を受け取り、
「したらいけないこと」よりも
「したら喜んでもらえること」に意欲の矢印が向かいます。
そうした中で、
自然と、「ダメ!」の言葉かけが減っていくかもしれませんね。
「ダメ!」より「やめてほしい!」
とはいっても、
危ないことや本当にやってほしくないことはありますよね。
そのときの伝え方としては、
「ダメ!」ではなく、
「やめてほしい」という言い方がおススメです。
少し今から童心に帰っていただきたいと思います。
あなたは純粋無垢な3歳児!
やんちゃ・いたずらだーいすき♪
あ!あんなところに、高い棚ある!!
あの高さから見たら、友達はどう見えるかな?
僕が一番大きくなるかな~
よーし!登っちゃえ!!!
A「こら!○○!そこ登るのはダメ!」
B「○○!私は、○○が痛い思いをするのが悲しいから、登らないでほしい!」
全然悪気がなく、危ないことをやってしまったとき、
あなたはどちらの言い方で注意されたいですか?
本当に危ないときはAの言い方が出るのが自然だと思います。
感情を見せるときだって必要ですよね。
一方で、
Bの言い方だと、やってはいけない理由が明確に分かり、自分のことを思ってくれてるというのも
伝わってきませんでしたか?
私は、Bの言い方だと、
よし、そこまで言うならやめてやろう!と思うかもしれません(笑)
やめてほしいという言葉を使うことで、
感情的ではなく落ち着いて、論理的に相手に伝えることができ、
『あなたのことを大事に思って伝えているの』
というメッセージも自然と伝えることもできるんですね。
「ダメ」を0にしなきゃいけない!ではない
なぜこのタイトルをダメをなくす方法にしなくて、
ダメを減らす方法にしたのか。
それは、2つあります。
1つ目は、
必要な「ダメ!」もあるから。
本当に危ないとき、
周りの人に痛い思いを故意的にしてしまったとき、
ただちにその行動を止めなくてはいけないとき、
、、、、、等。
「ダメ!」と瞬間的に言うシチュエーションのときも必ず出てきます。
そのときの「ダメ!」を0にしなちゃいけない!とは思いません。
普段の日常生活や遊びの中での何気ない「ダメ!」を減らすことを目標にできたらと思っています。
2つ目は、
「ダメ!」を言ってはいけないって思いすぎることがストレスになってしまうから。
目まぐるしい子育ての中で、
あれもこれも考えながら、子どものために子どものためにと育児書を読み、情報を詰め込み、
あれもダメ!これもダメ!子どものためにこうしなきゃ、、、、、
、、、、、あれ?自分にダメダメ言ってないですか???
子どもに関わる周りの大人自身が自分にダメを言いすぎて否定的になれば、
自然と子ども達も感じます。胸が苦しくなります。
お母さん、お父さん、
いつも見てくれてる人、
みんなが大好きだから。
だから、
自分自身も大事にしてほしい。
これが私の願いです。
だから、ストレスに感じるほど常に考える必要はないし、
必要なときに必要な情報を使ってみるというぐらいでいいのかな、
と個人的に思います。
大人も子どもも、楽しむのが一番だと思うから♡
まとめ
「ダメ!」を減らす方法、
いかがでしたか???
私も、日々の保育や人との関わりの中で、まだまだ勉強中の身です。
一生涯勉強!と思っています!!
こんないい方法があったよ!
こんな言葉かけがよかったよ!!
みたいなことがあったら、
是非是非シェアして下さいね♪
最後まで読んで下さりありがとうございました。