保育士が大切な自分自身のメンタルケアができるように
メンタルケアの必要性
保育士は、常に子どもと保護者と同僚と、
様々な人間関係を同時に築いていく必要があります。
その中で、自分に気持ちを一旦脇に置いておいて、
目の前の子ども達への最善を尽くすため、
無意識に自分の気持ちに蓋をしてしまいがちになっていませんか。
保育士は、子どもの笑顔に癒され、元気を貰える仕事です。
しかし、自分の気持ちを吐き出す場がなく溜め込んでしまうと、
ある日心の糸がぷつりと切れる感覚になってしまうことも少なくありません。
近年、仕事や職業生活に強い不安や悩み・ストレスを感じる労働者が増加しています。
”保育士の早期退職”も注目されていて、厚生労働省の平成 25 年度の調査では、
保育士資格をもちながら保育士としての再就職を希望しない求職者のうち、
約 51%が勤務年数 5 年未満であり、早期離職の傾向も顕著であることが報告され、
職務上感じるストレスが高いことが指摘されています。
このことから、保育士としての責任の重さや命と隣り合わせの現場への不安など、
職務上感じるストレスが高いことがよく分かります。
よって、現場で輝き続けるためには、
保育士自身の”メンタルケア”をしていくことがいかに大切か、お分かりいただけたことと思います。
メンタルケア につながる自己受容について
心理学用語である「自己受容」とは、
「その人が置かれている現実の状況を受け入れること」を意味します。
今、自己肯定感に注目が集まっていますが、その根っこには自己受容がとても大切です。
”月曜日はしんどいな、、、”
”保護者対応でかなり神経を使って疲れたなぁ”
”家に帰ったらもう何もしたくないな、、、”
こんな気持ちが脳裏に浮かんだとき、どうしていますか?
「いけないいけない!こんなこと思ったらダメ!」と思わずに、
「自分はこうやって思ってるんだなぁ、ちょっと疲れてるんだなぁ。今日は家に帰ったらやること最低限にして休もう。」
と自分の気持ちに寄り添って受け止めること。
簡単なようで難しいこの”自己受容”する方法を4つのステップにまとめてみたので、
是非一緒に実践してみましょう。
自己受容4つのサイクル<メンタルケア>
ー①今何が足りないのかを言語化する
自分が今、何が足りていないのか、何が不満なのか、何がしんどいのか、何を望んでいるのか、、、、
声なき心の声を言葉にしていきます。
以下の質問に答えてみてください。
Q.肉体的な疲労において、今何が不足しているように感じますか?
(睡眠、食事、生活リズムなど)
Q.今、どんなことが気がかりで精神的な疲労につながっているように感じますか?
(職場での人間関係、仕事をなかなか覚えられないなど)
ー②自分自身の考え方の特徴を知る
次に、物事の捉え方の特徴を言語化していきます。
何かできごとが発生したときに瞬間的に脳裏に浮かぶものを「自動思考」と言います。
例えば、自分の頭上を鳩が飛んでいるのを見たとき。
『フンを落とされるかも』と思って道をよけたとします。
このとき、結果としては”道をよけてフンを落とされなかった”ですが、
その行動を自然と巻き起こしたのは、
『フンを落とされるかも』という自分自身の捉え方です。
これは、過去の自分自身の経験に基づいています。
この場合、”頭上を飛ぶ鳩にフンを落とされた”という過去の経験が
”自動思考”として無意識のうちに作用して、道をよけたという事例でした。
このように、自動思考は日常のありとあらゆる場面で登場します。
ときに、この自動思考が無意識の内に自分自身のメンタルを責め続けていることがあります。
しかも気が付かないうちに。
無意識の自動思考を掘り起こすために、次の4つの項目を見て見てください。
◎完璧にやりきって誰にも迷惑をかけてはいけない
◎自分は何をやっても上手くいかない
◎自分はダメな人間だ!と落ち込むことが多い
◎考えても仕方がないことをずっと考えてしまう
当てはまるものがありましたでしょうか?
4つの分類にした思考パトロール4については
別記事でアップいたします。
ー③自分を満たすためのアイデアを出す
①で出た不足している部分を眺めてみて、
満たすためのアイデア出しをしていきます。
例えば、睡眠が足りないだったら、
”どうすれば睡眠時間を1分でも長く取れるか、”
と問いかけて、アイデアを出します。
・夕飯はお惣菜を使う
・スマホの時間を減らす など、何でもOKです。
とにかく数を出してから、無理なくできそうなアクションを選びます。
ー④「頑張ってるね」と自己承認
自分自身の不足に気づいてあげて、満たそうと動いている自分自身を認めていきます。
自分のことは一番後まわしにしがちなところ、時間をとって向き合おうとしていることは
すごいことです。
結果はどうであれ、「頑張ってるね」「よくやってるよ」「えらいね」
と自分自身を認めて勇気づけてみてください。
まとめ
今回はメンタルケアの大切さから自己受容について学び、
具体的な4サイクルを見ていきました。
時間をとって自分自身と向き合うことは容易ではないかと思います。
しかし、この4サイクルを使いこなして、
今の自分の現在地を知りながら欲求をより満たしていこうとするアクションが
継続的にできることで、セルフケアが可能となります。
是非1つでも実践してみてください。
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研修を通して、園内のハッピーがどんどん広がっていくことを
心からお祈りしております!
お読みいただきありがとうございました。
株式会社ぎゅぎゅっとハッピー
代表取締役 三原勇気(ゆうちゃん)